ウイグル自治区での人権侵害 VRで収容施設を体感 都内で国際フォーラム
中国の新疆ウイグル自治区での人権侵害に関する国際フォーラムが開かれ、VR技術で収容施設の内部を体感できるブースが設置されました。
国連によりますと、中国では新疆ウイグル自治区のイスラム系少数民族が施設に収容されたり、強制労働をさせられたりしているとの報告があり、欧米諸国から非難の声があがっています。
10月30日から都内で開かれた「国際ウイグルフォーラム」には、国内外の専門家や国会議員らが出席しました。
会場には、VR技術を使って収容施設を体感できるブースも設けられました。中国当局から流出した内部情報などをもとに再現したということです。
記者リポート「壁にはチェーンがあり、人をたたいたりと拷問するのに使われるとのことです。壁には赤茶の血がこびりついています。後方には監視カメラが2台あるのが分かります。こちらはタイガーチェアと呼ばれる電流が流れるイスだそうです」
中国政府は“こうした施設は多くが閉鎖された”としていますが、ウイグル問題を研究するエイドリアン・ゼンツ博士は、「強制労働の問題が深刻化している」と指摘します。ゼンツ博士は、問題解決には新疆ウイグル自治区からの製品に関する法律の整備が必要との考えを示しました。
共産主義犠牲者記念財団 エイドリアン・ゼンツ博士
「新疆ウイグル自治区と関係がある製品を売る企業側に、製品が強制労働とは無関係であることを証明させる考え方にシフトすることが唯一の解決方法だ」
ゼンツ博士はこのように述べ、強制労働による製品を日本に輸入しないよう取り組むべきだと強調しました。