ミャンマーで１日、事実上の政権トップであるアウン・サン・スー・チー国家顧問が国軍に拘束されました。国軍によるクーデターとみられています。

ミャンマーの与党関係者によりますと、スー・チー氏のほか、ウィン・ミン大統領や与党幹部が相次いで国軍に拘束されました。国軍は「全権を掌握した」とし、全土に非常事態宣言を発令しました。期間は１年間としています。

その上で、国軍出身で副大統領のミン・スエ氏が臨時の大統領を務めると発表しました。

ロイター通信が配信した映像には、１日早朝、銃を持ったおよそ１５人の兵士たちが地方議員を連行する様子が映っています。

ミャンマーでは、１日、総選挙のあと初めて国会にあたる連邦議会が招集される予定でした。首都ネピドーでは現在、インターネットなど通信が遮断されているほか、市民らが買い物に押しかけるなど混乱もみられます。

今回の国軍の動きに国連は「民主化への深刻な打撃だ」との声明を発表するなど、国際社会からの批判が高まっています。