ナワリヌイ氏実刑に…裁判自体が不当と訴え
ロシアの野党指導者ナワリヌイ氏が、過去に受けた執行猶予付きの有罪判決をめぐり、モスクワの裁判所は2日、実刑に切り替える判断を下しました。
この裁判は、ナワリヌイ氏が執行猶予の要件である定期的な当局への出頭義務を怠ったとして、ロシアの刑務当局が、執行猶予の取り消しを求めていたものです。
モスクワの裁判所は、2日、当局側の主張を認め、禁錮2年8か月の実刑に切り替える判断を下しました。
法廷でナワリヌイ氏は、刑務当局の代表に対し、皮肉を込めて「あなたはプーチンを尊敬していますか?」と尋ねたほか、「プーチンが毒の投与者として歴史に残るだろう」などと、毒殺未遂の首謀者をプーチン大統領と名指し、裁判自体が不当と訴えました。
裁判所の周辺には、ナワリヌイ氏の支持者らが集まったほか、人権団体によりますと、これまでにロシア全土で1400人以上が治安当局に拘束されました。
支持者「我が国では、どの反体制派でも排除する試みがあると思う。当然、その試みは不当です」
ナワリヌイ氏側は控訴する方針で、今後、プーチン政権への抗議行動がさらに拡大する可能性があります。