米・バイデン大統領“中露に強い警戒感”
アメリカのバイデン大統領は4日、外交方針についての演説を行い、中国とロシアを名指しして強い警戒感を示しました。一方で、「同盟は最大の財産だ」として、同盟国との連携で対抗していく方針を強調しました。
バイデン大統領「アメリカのリーダーシップで権威主義の台頭に立ち向かう。アメリカと張り合う中国の野心の高まりや、民主主義を破壊し混乱させるロシアの決意に対処する」
バイデン大統領はこのように述べた上で、中国について「最も深刻な競争相手から民主主義的な価値観への挑戦に直面している」「強い立場から競争しなければならない」と強調しました。ただ、「アメリカの国益にかなえば中国と協力する用意がある」と述べ、協力の余地があると示しました。
また、ロシアについては、「選挙への干渉やサイバー攻撃など攻撃的行動を前の政権のように放置する時代は終わったとプーチン大統領に伝えた」と明らかにしました。
一方で、「同盟は最大の財産だ」として、トランプ政権で弱体化したヨーロッパ諸国などとの同盟関係の修復に強い意欲を示しました。その上で、トランプ政権が進めたドイツに駐留するアメリカ軍の削減計画を凍結させる方針も表明しています。