全人代 香港民主派排除へ選挙見直しを審議
中国の国会にあたる全人代(=全国人民代表大会)が5日開幕し、香港で中国政府に批判的な民主派勢力を排除するため、選挙制度を見直す案が審議入りしました。
全国の代表およそ3000人が出席した5日の全人代では、香港の選挙制度を見直す草案の説明が行われました。この中では「香港の一連の混乱は、今の選挙制度に明らかな欠点があるからだ」として、香港の行政長官を選ぶ仕組みを変えることや、立法会選挙の立候補者の審査を、厳しくすることなどを検討する方針を示しました。
香港政治の舞台から民主派を締め出すことが狙いで、草案は11日にも承認される見通しです。また、経済政策の「5カ年計画」と、2035年までの長期目標については、「デジタル中国」を築くとともに、強大な国内市場を形成し、内需で成長をけん引する方針を示しましたが、具体的な成長率目標の設定は見送りました。
一方、国防費は日本円でおよそ22兆円を超え、去年より6.8%増えました。台湾情勢などをめぐりアメリカとの対立が深まる中、軍備増強を進める姿勢を見せています。