中国政府は、新型コロナウイルスの中国製ワクチンを東京オリンピックへ提供することについて、「ワクチンを公共財にするという習近平国家主席の宣言を実施するものだ」と意義を強調しました。

ＩＯＣのバッハ会長は、１１日、新型コロナ対策として今年の東京大会と来年の北京大会で希望する選手らに新型コロナの中国製ワクチンを提供する考えを示しました。中国のオリンピック委員会から申し出があったものだということです。

これに関連して、中国外務省の報道官は１２日の会見で、「アスリートたちにワクチンを提供することは、“ワクチンを世界の公共財にする”という習近平主席の宣言を積極的に実施するものだ」と意義を強調しました。

また、「中国のワクチンが世界の疫病対策に貢献し、より多くの自信と希望をもたらすことを心から願っている」とした上で、今後、ＩＯＣや関連諸国と意思疎通と協議を行っていくとしています。

中国はワクチンを提供することで相手国との関係を強める「ワクチン外交」を展開していて、オリンピックを舞台に存在感を高めたい狙いがあると見られます。