“民主派排除”香港政府、選挙の再延期示唆
香港政府は今年9月に予定している立法会選挙の再延期を示唆しました。民主派を排除する内容の新たな選挙制度の導入を間に合わせるのが狙いです。
香港政府トップの林鄭月娥行政長官は16日、「選挙制度を変更するには、香港での法改正などが必要で、今年9月に立法会選挙を実施するのは難しい」と発言し、選挙の延期を示唆しました。
立法会選挙は当初、去年9月に予定されていましたが、新型コロナウイルスを理由に1年間延期されていて、再び延期されることが濃厚となりました。ただ延期の期間は明らかにしていません。
香港の選挙制度を見直す方針は、今月11日に中国の全人代=全国人民代表大会で採択されています。「愛国者による香港の統治」を実現するため、立候補者の資格を審査する仕組みなどが盛り込まれていて、中国を批判する民主派を排除する内容となっています。
香港政府としては選挙の実施を延期してでも、こうした内容を反映した新たな選挙制度の導入を優先する考えです。