南沙諸島の中国漁船に米国防総省、懸念表明
フィリピンと中国などが領有権を争う南シナ海の南沙諸島周辺に、多くの中国の漁船が長期間留まっている問題で、アメリカ国防総省の報道官は9日、改めて懸念を表明しました。
米国防総省・カービー報道官「アメリカは、南シナ海での中国船の集結を引き続き懸念している。我々は同盟国のフィリピンを支持する」
南沙諸島の周辺では、先月から中国の漁船200隻以上が集結し、フィリピン政府は、自国の排他的経済水域内に現在も一部の中国漁船が留まっているとして、即時退去を求めています。
国防総省のカービー報道官は、改めて懸念を示した上で、アメリカとフィリピンの相互防衛条約に基づき、「フィリピンへのいかなる攻撃に対しても、行動することを保証する」と強調しました。
南沙諸島の中国船団をめぐっては、ブリンケン国務長官も8日、フィリピンの外相と電話会談し、集結した船を「中国海上民兵の船団」と呼んで懸念を表明しています。