韓国・文大統領支持率30% 就任以来最低
韓国の文在寅大統領の支持率が就任以来最低となる30%まで落ち込みました。ソウル・釜山市長選挙でともに与党が惨敗したことで、政権与党の求心力の低下が一段と進んでいます。
韓国の世論調査会社「ギャラップ」によりますと、文大統領の支持率は前の週から2ポイント下がり30%で、就任以来、最低に落ち込みました。
支持しないと答えた人の割合も62%と就任以来、最も高くなっています。支持しない理由としては、「不動産政策」を挙げる人が3割を超えていて、社会問題化する不動産価格の高騰や公的機関での土地の不正取引をめぐる問題が影響した形です。
また、今月のソウル・釜山市長選挙でともに与党が惨敗したことで、文大統領と与党の求心力の低下が一段と進んでいます。
来年の大統領選挙で野党候補を当選させるべきと答えた人は55%で、与党候補を選ぶと答えた人より20ポイント以上多く、“政権交代”を望む世論が強まっています。
次の大統領候補として誰がふさわしいかをたずねた調査では、前検事総長の尹錫悦(ユン・ソギョル)氏が25%、与党で京畿道知事の李在明(イ・ジェミョン)氏が24%とほぼ同率で並んでいます。前与党代表の李洛淵(イ・ナギョン)氏は5%と支持を下げています。
また、16日、丁世均(チョン・セギュン)首相が退任し、後任に元行政安全相の金富謙(キム・ブギョム)氏が指名されました。丁氏は大統領選挙への出馬準備に入るとみられ、与党内の“ポスト文”をめぐる動きは混沌としています。