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ウクライナ侵攻からまもなく2か月 東部各地で激しい攻撃続く

2022年4月20日 21:13

まもなく2か月を迎えるロシアによる一方的なウクライナ侵攻。ロシア国防省は、南東部マリウポリにある製鉄所で抵抗を続けるウクライナの部隊に対し、日本時間20日午後8時から投降するための時間設定をすることを明らかにしました。一方で、東部各地での攻撃は続き、民間人への被害が拡大しています。

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19日、ウクライナ東部ドネツク州クラマトルスク。黒煙が空高く上がり、サイレンが鳴り響く中、けが人が道路に横たわっていました。

ロシア軍による攻撃が激化しているウクライナ東部では、民間人への被害も拡大していて、AP通信によると、ドネツク州のクラマトルスクでは、少なくとも1人が死亡したということです。

ロシア軍は、“東部ドンバス地方の完全制圧”を目指し大規模な攻撃を始めています。19日、東部の中心地、ドネツク州スラビャンスクでは、空襲警報が鳴り続けていました。

市民
「いろんな爆発があるけど、まだ街は無傷です」

市民
「大規模な攻撃が計画されていると知りましたが、(心の)準備はできていました。我々は最後までここに残るつもりです」

ゼレンスキー大統領は、日本時間20日、「私たちの国土とロシアの国境に侵略者のすべての軍事が集まっています」と述べる動画をテレグラムに投稿し、ロシアに徹底抗戦する構えを示しました。

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東部での戦闘が新たな局面を迎える中、19日、ロシアの国営テレビ「ロシア24」は、東部のルハンシク州で戦うロシア軍の様子を放送しました。ジャーナリストが軍に同行し、ミサイル攻撃の映像とともにロシアの領土が拡大しているなどと報じています。

ジャーナリスト
「いま、ウクライナ軍が、親ロシア派の部隊に押されています」

このルハンシク州では、ロイター通信が、都市の1つクレミンナがロシア軍により制圧されたと伝えています。

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ロシア軍が完全制圧を目指す南東部のマリウポリでは、“最後の砦”アゾフスタリ製鉄所で、ウクライナ側の戦闘員や治安組織「アゾフ連隊」が抵抗を続けています。

ロシア側は、戦闘員に対し、繰り返し「投降」を要求していますがウクライナ側はそれに応じていません。

この製鉄所の地下シェルターには、子供たちなど1000人以上の市民が避難しているといいますが、ウクライナ大統領府のポドリャク顧問はツイッターで「ロシア軍が地下貫通弾を投下し続けている」と主張し、「子供たちへの殺人行為」だと非難しました。

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まもなく2か月を迎えるロシアによる一方的なウクライナ侵攻。

攻撃が激化する東部に近い第2の都市ハルキウでも砲撃は続いていて、19日、街の中には、亡くなった人が何人も残されていました。

市民
「ものすごい大きな爆発があった。爆発は5~6回あったと思う」

ロシア・ウクライナの攻防は、より激しさを増しています。