プーチン氏 厳戒態勢の中、年次教書演説
ロシアのプーチン大統領は、21日、内政や外交の基本方針を示す年次教書演説を行いました。一方、同じ21日に、反政権派は全土で抗議デモを開催、モスクワでは厳戒態勢が敷かれています。
演説でプーチン大統領は、新型コロナウイルス対策で、今年の秋までに国内で集団免疫を獲得するとの見通しを示すなど内政問題に多くの時間を割きました。欧米との関係が冷え込み国内経済の低迷が続いているため、国民の不満を払拭(ふっしょく)したい思惑とみられます。
一方、演説が行われたモスクワの会場近くの広場では、夜に野党勢力指導者ナワリヌイ氏の釈放を求める反政権デモが開催されることから、当局が警戒を強めていました。
これまでに、ナワリヌイ陣営が開設したサイトには、ロシア全土で46万人以上がデモ参加に登録しています。これに対し当局は、デモの開催を許可しておらず、プーチン政権は徹底的にデモを封じ込める方針で、混乱も予想されています。