独は接種進み遊園地やレストランも制限緩和
ワクチン接種の進んでいるヨーロッパの国などでは、行動を制限する厳しい措置が徐々にゆるめられています。ドイツでは、遊園地やレストランなどで制限の一部が緩和され始めています。
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■ドイツ ワクチン接種が進み遊園地やレストランも制限緩和
(ドイツ感染者 365万7667人
死者 8万7429人
※米ジョンズ・ホプキンス大 24日午後5時時点)
360万人以上が感染したドイツ。遊園地ではアトラクションを楽しむ人たちの姿が。ドイツでは1年以上、厳しい行動制限措置が断続的に取られてきましたが、ワクチン接種が進む中、屋外のレジャー施設なども徐々に再開されつつあります。
マスク着用や消毒などの感染対策をした上で入場制限が緩和されるということです。
ロイター通信によりますと、今月9日からはワクチン接種を終えた人と、感染から回復した人を対象に行動制限の一部が緩和。首都ベルリンのレストランでも、ゆっくりと食事を楽しむ人の姿も。
レストランの利用客「以前の生活を少しずつ取り戻しているので とてもうれしいです」
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■インド 火葬が追いつかず、診療所には“免許ない”男性が
(インド感染者 2675万2447人
死者 30万3720人
※インド保健当局 24日)
一方、2600万人以上感染したインドでは厳しい状況が続いています。ガンジス川付近にある集団墓地。ロイター通信によりますと、多くの遺体が埋葬されているこの場所には、先月およそ250近くの遺体が運ばれてきたといいます。
「新型ウイルスの感染者の遺体は、以前は別の場所にあったが、いまは他の遺体とまざっている」
インドでは、死者が急増。累計で30万人を超え、遺体の火葬などが追いついていない状態です。
また医療のひっ迫も続く中、新型ウイルスの治療は無認可の診療所でも。患者が集まっていますが、そこにいるのは医師免許を持たない男性。
村の住民「この村には病院はありません。唯一ある臨時病院は閉鎖され、ここには何の施設もありません」
こうした中、インド保健省は20日、国民のマスク着用についての調査結果を発表。マスクを着用していない人が、およそ半数にのぼることを明らかにしました。
またマスクを着用している人でも、鼻が出ているなど、多くの人が正しく着用していないということで、正しく着用している人は全体のおよそ7%のみだということです。
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■中国 厳しい感染対策が続き、いたるところでワクチン接種が
(中国感染者 9万 991人
死者 4636人
※中国・衛生当局 24日)
感染者およそ9万人。1年近く新たな感染者を抑え込んだとする中国。23日、上海の空港では国際線で到着した客に対応する防護服姿の関係者が。厳しい水際対策が続けられています。
しかし、東部、安徽省のサッカー場にできた長蛇の列。今月に入り感染者が確認され、市民全員を対象にした大規模なPCR検査が行われたのです。
こうした中、政府が躍起になっているのが。ショッピングセンターにあるワクチン接種会場には多くの人が並んでいます。予約がなくても受けられるということです。
北京市内のショッピングセンターに設置されたワクチン接種会場。中国では、町なかのいたるところに接種会場が設けられ、ワクチン接種は身近なものになってきています。
ワクチン接種した人「いつでも予約できるし、いつでも受けられるので、何の問題もないです」
一方、上海ではワクチン接種専用のバスがオフィス街などを巡回。ワクチン接種が、5億1000万回を超えた中国。来年の北京冬季オリンピックを前に、「年内には14億人が集団免疫を獲得する」と自信を見せています。
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■韓国 文在寅大統領がアメリカを訪問
(韓国感染者 13万6467人
死者 1934人
※韓国保健当局 24日)
一方、米韓首脳会談のため、アメリカを訪問したのは、韓国の文在寅大統領。コロナ対策の緩和を受け、バイデン大統領とはマスクなしで握手。会談もマスクなしで行われました。
翌日、文大統領が自ら出席する中、行われたのは、アメリカ・モデルナと韓国の医薬品メーカー、サムスンバイオロジクスによるワクチンの委託生産契約の締結。
文在寅大統領「2社の協力により世界的なワクチンの供給不足を解消し、人類の日常回復を繰り上げてくれるだろう」
今後、韓国の工場でも生産が進められることになるモデルナのワクチン。韓国国内ではすでに承認されているため、国内への供給についても、協議が進められます。
これまでに、およそ13万6000人が感染している韓国では、アストラゼネカ、ノババックス、スプートニクVのワクチンの国内製造も進められていて、文大統領は、世界的なワクチン生産の拠点を目指すとしています。