中国の民主化運動が武力で鎮圧された天安門事件。その歴史を伝える香港の記念館が当局によって突然、一時閉鎖に追い込まれました。

香港で、天安門事件の展示を続けてきた「六四記念館」は、突然、当局から「許可を得ていない」と指摘され、２日から一時閉館に追い込まれました。

私たちは、閉館される２日前に記念館の内部を取材していました。館内には、民主化を求める学生たちが武力で弾圧された天安門事件の写真などが展示されています。

そして最近、事件の犠牲者に、花を手向けて追悼するスペースが新たに設置され事件から３２年を迎える４日には、館内で追悼行事が計画されていました。記念館を運営している民主派団体は当局の指導について、「政治弾圧の可能性がある」とコメントしています。

今年、香港警察は新型コロナウイルスの感染対策を理由に、４日当日の大規模な追悼集会を禁止していて、地元メディアは警察は１０００人以上を配備して取り締まりにあたると伝えています。香港でも天安門事件に関連する活動への締め付けが強まっています。