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天安門事件から32年 北京は厳戒態勢

2021年6月4日 12:07

中国で民主化運動が武力で弾圧された天安門事件から、4日で32年です。北京では来月、中国共産党の創立100周年を記念する式典も控えていて、厳戒態勢がしかれています。中継です。

来月の式典を習近平指導部はことし最大の政治イベントと位置づけていて、それを前に党のイメージに傷がつかないよう、神経をとがらせています。

事件があった天安門周辺では身分証のチェックが徹底され、厳戒態勢が敷かれています。32年前、この場所で共産党指導部の決定の下で武力弾圧が行われましたが、きょう行ってみると大きなモニターが設置されていて、党の創立100周年の記念行事の準備とみられます。

現在、党の歴史をたたえる様々な宣伝も行われていますが、事件に触れることはありません。一方、遺族らは負の歴史を認めるよう求めています。

事件で長男を亡くした張先玲さん(83)「記念行事の時に共産党は過去の業績だけを多く語っているが、犯した過ちや欠点は隠している。でも『歴史』はウソばかりつくことを決して認めないだろう」

しかし、中国政府は「中国が選択した発展の道は完全に正しい」として、あくまで正当化する姿勢です。