「ビザ」求め…韓国大使館の領事部前に長い列 “徹夜組”も 中国・上海では「ロックダウン」ついに解除
1日、東京・港区の韓国大使館の領事部前には、観光で渡航のためのビザを求めて、長い行列ができていました。想定外の人数に大使館側も受付時間を延長して整理券を配布し対応しました。一方、中国・上海では、2か月以上続いたロックダウンが解除されました。
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1日午後7時半すぎ、東京・港区にある韓国大使館の領事部前には長い行列ができていました。そのお目当ては、1日からはじまった、観光で韓国に渡航するための短期訪問ビザ。2日の分を求め、“徹夜組“が並んでいたのです。その後も、列が伸びていました。
ビザの申請は、1日午前9時から始まりました。午前9時すぎの時点で、韓国大使館前には行列ができており、午前10時時点で、400人ほどの行列となりました。ただ、大使館側もこの人数は想定外で、受付時間を急きょ延長して整理券を配布し、250人あまりまで対応しました。
「もらいました! 44です!」と、無事、整理券をもらえた女性に話を聞きました。
始発で栃木から申請にきた女性
「列、見て絶望したんですけど、頑張ったかいがあったなと思いました」
女性がスマートフォンの画面を見せてくれました。
始発で栃木から申請にきた女性
「私の“推し”の、チャンくんです、DKZの。初めての海外旅行、ドキドキしてます」
1日のビザ申請の受け付けが終わっていても、行列がなくなることはなく、夜に備えているのかビニールシートを敷いて並んでいる人もいました。
友人に会うため、今月末にソウルに行く計画をたてている男性に話を聞きました。ビザ申請に向けて航空券をすでに予約していますが、東京と大阪ではビザの発給に3~4週間かかるといいます。
1日に申請できなかった男性
「間に合わなかったら飛行機代も全部パーになっちゃうので、まさか(ビザが)とれないとは思ってなかった」
話を聞いた約5時間後の午後7時すぎ、再び大使館前に行ってみると、同じ男性の姿が。
1日に申請できなかった男性
「(明日から申請が)150人という人数制限もされてしまったので、『明日、来ても絶対取れないな』と思ってまだいるという感じです」
この男性と同じく、徹夜でビザ申請に並ぶ女性にも話を聞きました。徹夜までして会いたい相手は――
徹夜でビザ申請に並ぶ人(22)
「恋人に会いに」
「8月から兵役に入っちゃうので、7月中には会いたくて」
別の男性も、彼女に会うために午前9時前から並んでいたといいます。並んでいるときに彼女としたメッセージアプリでのやりとりを見せてもらいました。
「200メートル並んでる。。」
「2時間並んで打ち切られたわ」
――会えたら、どうする?
朝から並んでいる男性
「会えたら、とにかく泣いて、抱きしめると思います」
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一方、中国・上海では、花火が打ち上がり、“お祭り騒ぎ”となっていました。1日午前0時、2か月以上続いたロックダウンがついに解除されたのです。
上海市民
「乾杯! 乾杯~!」
――今の気持ちはどう?
上海市民
「超イイ!」
「マスクをしなさい」と注意されても、酔っ払っているのか、全然、聞いていない様子も見られました。
これまで、ロックダウンで静まりかえっていた上海。車が走って、人が横断歩道を渡る…そのような当たり前の光景も、2か月ぶりのことです。ただ、一気に物流が回復したため、住宅の周辺には大量の荷物が散乱する様子もみられました。
1日午後8時半すぎ、上海に住む黒神さん一家に話を聞きました。
妻・奈美さん
「ちょっと私自身が、まだ実感がわいてなくて…」
「いってきまーす」「いってらっしゃーい」という“夫婦の会話”を、久々にしたといいます。どんな思いがしたのでしょうか。
夫・珠吏さん
「2か月ぶりだったので、新鮮でした」
夫の珠吏さんは、82日ぶりに出社したといいます。
夫・珠吏さん
「『髪が長くなったね』とか、そういう外見面の話が多かったですね。やせた人がいたり、太った人がいたり」
ただ、子どもたちの学校は、まだ再開していないといいます。
長女・璃乃ちゃん(6)
「お外いきたい…」
妻・奈美さん
「きょうはPCR検査と、ちょっと遊びにいったくらいですね。やっぱりちょっとまだ出るの怖くて…」
PCR検査に行ってきたのには、ワケがありました。
妻・奈美さん
「これが独自のコード」
奈美さんが見せてくれたのは、スマートフォンの画面に表示された図形。検査を受けて陰性だと緑色になるという「グリーンコード」です。バスに乗り込むときや、スーパーや地下鉄でも、この2次元コードをスキャンする必要があるといいます。
上海市では感染の再拡大を防ぐため、個人の感染状況や位置データの登録を義務づけています。
(6月1日放送『news zero』より)