中国共産党創立100周年へ“称賛”一色に
中国共産党創立100周年の記念日が来月に迫る中、中国では党の“聖地”をめぐるツアーが人気を集めるなど称賛ムード、一色に染まっています。
「永遠に党と中国に忠誠を誓う!」
上海では、100年前に中国共産党の最初の党大会が開かれた場所に記念館がオープンし、連日、中国各地から観光客が訪れています。
館内には歴代の指導者がパネルで紹介されていますが、現在の習近平国家主席のコーナーは壁一面に40枚以上のパネルが展示され、“別格”の扱いに。去年、武漢で新型コロナウイルスの感染を抑えこんだことも党の歴史に刻まれていました。
100周年を盛り上げる動きはほかにも。中国共産党100周年を記念したバスツアー。バスの車体には党のシンボルが描かれています。参加していたのはおよそ40人。全員が中国共産党の党員です。
バスガイド「ツアーの目的は共産党の精神を広め、100周年を祝うことです」
主催者によると、このツアーは企業や団体からの予約でいっぱいだと言います。
そして、取材中、新たに中国共産党に入る若者の「入党式」に遭遇しました。
「共産主義のため一生奮闘する」「党と人民のために命をささげる、永遠に党を裏切らない」
中国では、ほぼ全ての小学生が党の下部組織「少年先鋒隊」に入隊し、党員になるための思想を学びます。こうして党員の数は増え続け、すでに9000万人を突破しています。
党の創立100周年を国を挙げて盛り上げる習近平政権。国民14億人の党への忠誠をいっそう高める狙いが見え隠れします。