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受験生“優先接種”模試申し込み殺到 韓国

2021年6月29日 21:25
受験生“優先接種”模試申し込み殺到 韓国

韓国では、大学入試を控えた人に優先してワクチンを接種すると発表しました。また、接種の対象となる模擬試験には、申し込みをする人が殺到する事態となっています。一方、北京で28日、中国を一党支配する共産党の創立100周年を祝うイベントが開催されました。海外でのコロナをめぐる最新の動きです。

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■中国

9万人以上が感染した中国。(感染者 9万1771人 死者 4636人 中国・衛生当局 29日)

北京で28日、中国を一党支配する共産党の創立100周年を祝うイベントが開催されました。2022年の北京オリンピックの開会式も行われる会場に入ってみると、何やら入念に消毒されている席がありました。

記者
「こちら、習主席が座る椅子のようです。名前が書いてあります」

厳しい感染対策が行われる中、習近平主席が登場。その演目とは…

記者
「新型コロナをテーマにした劇が上映されています。新型コロナとの闘いも共産党の功績だとアピールする狙いがあります」

劇では兵士らが支援に駆けつける様子など、現政権の対応をたたえる内容が繰り返されました。

さらに、一党支配の体制が感染封じ込めに力を見せたと誇示するかのように、およそ2万人を動員。

一方、取材にあたる記者が、取材パスを申請しようとすると…

担当者
「ワクチン証明書も必要です」

これまで、中国産のワクチンを接種したかどうかで記者の選別はしないとしてきたものの、方針を転換。中国産ワクチンの接種が取材の条件となりました。

記者
「私の同僚も申請していますが、ワクチンは接種していません」

担当者
「ワクチンを接種してなければ取材パスは出ません」

さらに…

記者
「ワクチンの接種証明を示した上に、さらに1日間の隔離が必要とされます」

北京では7月1日も大規模な式典が予定されていて、厳戒態勢が続きます。

■ロシア

540万人以上が感染したロシア。(感染者 549万3557人 死者 13万4545人 露コロナウイルス対策本部 29日発表)

記者
「今日からモスクワ市では、このようにワクチン接種を証明するQRコードを持たないと、飲食店などの利用ができなくなりました」

感染が急速に拡大しているモスクワの飲食店では、28日からワクチンを接種した人や6か月以内に感染歴がある人、もしくは3日以内のPCR検査の陰性証明がある人以外の入店が禁止されることになりました。

モスクワの住民
「PCR検査の陰性証明がないから店に入れませんでした」

入店を許可されなかった女性。ワクチンもまだ打っていないといいます。

モスクワの住民
「母が接種に乗り気ではありません。ロシアのワクチンはあまり信用していません」

ロシアで現在承認されているワクチンは、国産のみ。国民の間ではワクチンへの不信感が根強く、接種率はわずか11%ほどに留まっています。

このため、政府は今回のような措置の導入で、接種を加速させる狙いです。

■韓国

15万人以上が感染した韓国。(感染者 15万6167人 死者 2017人 韓国・保健当局 29日)

政府は6月17日、大学入試を控えた人に優先でワクチンを接種すると発表。高校3年生に加え、9月に行われる模擬試験に申し込んだ人が対象となります。すると、ある異変が…

模擬試験会場の学習塾
「25歳以上の申し込みが2倍以上に増え、ほぼ半数になりました」

模擬試験の会場となる学習塾には25歳以上の申し込みが殺到。中には、50歳の人もいたということです。

学習塾ではワクチンの優先接種が大きな原因だとみています。

模擬試験会場の学習塾
「試験の費用はおよそ1200円。およそ1200円で2回ワクチンを打てるので負担も小さいです」

受験生の志望校の選択に重要な模試。塾側はワクチン目当ての希望者が増えると、模試で正確なデータを取れなくなると懸念を示しています。

■バングラデシュ

89万人以上が感染した南アジアのバングラデシュ。(感染者 89万6770人 死者 1万4276人 米ジョンズ・ホプキンス大 29日午後5時)

首都ダッカ近郊のフェリー乗り場に28日、人々が殺到しました。

ロイター通信によりますと、ダッカでは、7月1日から厳しいロックダウンを実施。ロックダウン中は国内の移動も制限されるため、ダッカを脱出しようとする人々が集まったということです。

バングラデシュの住民
「ロックダウンが行われるから、病気の子供を連れてふるさとに戻ります」

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世界では1億8000万人以上が感染し、390万人以上が死亡。(感染者 1億8143万6184人 死者 392万9829人 米ジョンズ・ホプキンス大 29日午後5時)

ワクチン接種を少なくとも1回終えた割合は、カナダがおよそ68%、クウェートがおよそ67%、世界全体ではおよそ23%、日本はおよそ22%となっています。