香港で大規模デモを主催してきた著名な民主派団体が解散を発表しました。香港では当局の圧力によって民主派団体の解散が相次いでいます。

香港の民主派団体「民陣」は、声明を出して１５日付で解散すると発表しました。「民陣」は香港の民主派を代表する組織で、毎年、香港政府や中国に抗議するデモを主催し、２０１９年にはおよそ２００万人が参加する大規模な抗議活動に発展しました。

その影響力を警戒した当局は、国家安全維持法が施行された去年以降、「民陣」の幹部を逮捕したほか、デモの申請を却下しています。また、警察当局のトップは地元メディアとのインタビューの中で、「証拠を集めているので、これからさらに幹部を逮捕する可能性がある」と警告していました。

民陣は、解散の理由について「幹部が刑務所に入れられ運営が維持できなくなった」と説明しています。

香港では今月１０日にも、民主派系の労働組合が当局の圧力を理由に解散を発表するなど、民主派団体の活動停止が相次いでいます。