タリバン、アフガニスタン大統領府を掌握
アフガニスタンで反政府勢力タリバンが15日、首都・カブールに進攻し、大統領府を掌握しました。ガニ大統領は出国し、タリバン主導の新政権が樹立される見通しです。
中東の衛星テレビ局・アルジャジーラは15日、武装したタリバンの戦闘員が大統領宮殿を占拠する様子を報じました。タリバンは政府に対して平和的な政権移譲を求めていて、AP通信はタリバンが近く、「アフガニスタン・イスラム首長国」の樹立を宣言する見通しだと報じています。
一方、ガニ大統領は15日、すでに出国したことを明らかにしました。その理由について、「国に残れば、カブールの街は破壊されるだろう」と述べ、流血を避けるための決断だったとしています。また、タリバンが勝利したとして、タリバンが政権を掌握したことを認めました。
こうした中、アメリカはカブールにある大使館の職員らの退避を進め、大使館の機能をカブール国際空港に移したと明らかにしました。日本政府も現地の大使館員を国外に退避させる方向で調整しています。また、イギリスやドイツなどは自国民らの帰国に向けた動きを急いでいて、軍用機を空港に向かわせています。