アフガン大統領 タリバンとの対決姿勢強調
アフガニスタンで反政府勢力タリバンが支配地域の拡大を続け、首都カブールに迫るなか、ガニ大統領はテレビ演説でタリバンと対決する姿勢を強調しました。
タリバンは、今月に入り各州の州都を次々と制圧し、首都カブールを包囲するように支配地域を拡大しています。
14日も政府軍との戦闘が続き、AP通信によりますと、タリバンはカブールの南方およそ11キロの地区まで迫っているということです。
こうしたなか、ガニ大統領は14日、国民に向けたテレビ演説を行い、「治安部隊の再動員が最優先だ」と話し、政府軍を立て直してタリバンと対決する姿勢を強調しました。
その上でガニ大統領は、「暴力の拡大を防ぐため、国内外で広く協議を始め、近くその結果を国民と共有できるだろう」として、治安の改善に力を入れる考えを示しました。
各地で戦闘による混乱からすみかを追われた人々が、カブールに逃げ込んでいて、国連によりますと、24万人以上が避難を余儀なくされているということです。
国連のグテーレス事務総長は13日、アフガニスタン情勢について「制御不能に陥っている」と指摘し、タリバンに対して直ちに攻撃を停止するよう呼びかけました。