タリバン、アフガン州都の約3分の1を制圧
アフガニスタンの反政府勢力タリバンが新たに第3の都市・ヘラートを制圧しました。タリバンは全土の約3分の1の州都を支配下に置き、首都・カブールにも迫る勢いです。
タリバンは12日、政府軍との戦闘が続く西部・ヘラート州の州都を制圧したと宣言しました。ヘラートはアフガニスタンの第3の都市で、タリバンは警察本部などを占拠し、武器を押さえたとしています。
また、首都・カブールの南西約150キロに位置する東部のガズニも制圧し、これで34ある州都のうち約3分の1にあたる11州都が陥落しました。第2の都市・南部のカンダハルでも戦闘が激化し、陥落に近い状態だということです。今月末を期限にアメリカ軍の撤退が進む中、タリバンはカブールに迫る勢いで政府軍との戦闘を拡大しています。
こうした中、アメリカの国務省は、首都・カブールの大使館の職員をさらに減らし、機能を縮小すると明らかにしました。職員の退避を支援するため、カブールの空港のアメリカ軍を一時的に増員するということです。ただ、国防総省は、8月末の撤退期限に変更はないとしています。
また、アフガニスタンにいるアメリカ国民にも、ただちに国外に退避するよう改めて勧告が出ています。