政権内幕…トランプ氏暴走に軍トップ危機感
来週出版されるアメリカ・トランプ政権の内幕を描いた著書の内容が14日、明らかになりました。政権末期にトランプ大統領の暴走を危惧したアメリカ軍のトップが、大統領に伏せる形で中国軍の幹部に電話し、「攻撃するつもりはない」などと伝えていたとしています。
これは、ワシントンポストなどがジャーナリスト、ボブ・ウッドワード氏らの著書の内容として報じたもので、アメリカ軍トップのミリー統合参謀本部議長が2度にわたって、大統領に伏せる形で中国人民解放軍の幹部に電話をかけていたとしています。
1度目は去年10月、南シナ海をめぐる軍事的緊張が高まった際、「アメリカから攻撃するつもりはない」「仮に攻撃する場合は事前に連絡する」などと伝えたとしています。
さらに、今年1月の議事堂占拠事件の直後にも、「アメリカは100%安定している」などと伝え、中国側にトランプ氏への懸念払拭のための電話をかけていたとしています。
また、ミリー氏は周辺に、「大統領は何が引き金になるかわからない」と暴走を危惧していたとも記されています。選挙で敗北した大統領の行動に軍のトップが強い危機感を抱いていたことを示す内容で、政権末期の混乱ぶりが描かれています。