中国共産党批判の元教授に懲役4年6か月の実刑判決 “思想教育徹底”で教員への締め付けもいっそう強まる
中国で、大学の講義などの場で中国共産党を批判していた元教授の男性に対し、裁判所は懲役4年6か月の判決を言い渡しました。習近平政権が思想教育を徹底する中、教員への締め付けもいっそう強まっています。
関係者によりますと、中国・貴州省の裁判所は31日、「国家政権転覆扇動罪」に問われていた貴州大学経済学院の元教授、楊紹政氏に対し、懲役4年6か月の実刑判決を言い渡しました。
詳しい罪状は明らかになっていませんが、楊氏は判決を不服として控訴する方針だということです。
楊氏は大学での講義やインターネット上で、中国共産党の歴史や党幹部による汚職などに対し批判的な発言をしたことで大学を解雇され、2021年、地元の警察当局に拘束されていました。
楊氏は拘束される前、NNNの取材に対し、「現政権になって以降、講義の内容について当局から頻繁に呼び出しがかかるようになった」「生徒から学校側に通報されることもあった」などと話していました。
中国では習近平政権が思想統制を徹底する中、教育現場への監視も強まっていて、共産党の指導体制を批判した教員などが解雇されたり拘束されたりするケースが相次いでいます。