接種率7割超のチリ 子供への“接種”開始
ワクチン接種率が7割を超えるチリでは、感染者の根絶に向け新たな取り組みが始まりました。開始されたのは6歳から11歳の子供を対象としたワクチン接種です。一方、アメリカのバイデン大統領は3回目の接種、いわゆる「ブースター接種」を受けました。海外でのコロナをめぐる最新の動きです。
■アメリカ
27日、会見場に現れたアメリカのバイデン大統領。スーツを脱いでイスに着席。そのままシャツの袖をまくりあげ…
アメリカ バイデン大統領
「世界の人々にワクチン接種という十分な機会を作るという役割を担っています」
各国にワクチンを提供している事をアピールしつつ、自身3回目の接種、いわゆる「ブースター接種」を受けました。
24日、テキサス州のショッピングモール内のワクチン会場には、同じくブースター接種に訪れた高齢者の大行列ができました。
現在の対象は、ファイザー製ワクチンを2回の接種した後、半年が経過した65歳以上の高齢者と重症化リスクが高い人などと決められているということです。
しかし、アメリカでは2回のワクチン接種を終えた人の割合が54%と伸び悩んでいる現状。(2回接種を受けた人 全国民の54.61% 9月26日時点 英・オックスフォード大)
バイデン大統領は…
アメリカ バイデン大統領
「どうか正しい事をしてください」
一方、ニューヨーク州では、ワクチン接種をめぐって病院の運営に大きな影響を及ぼす事態が起きています。
ニューヨーク州 キャシー・ホークル知事
「今夜0時、ニューヨーク州の病院や医療施設ではワクチン接種を受けることが義務づけられます」
医療従事者を対象としたワクチン接種の義務づけが、正式に始まったのです。
ロイター通信によりますと、接種していない医療従事者数百人を解雇するという病院も出てきていて、人材不足で手術の中止や新規患者の受け入れの中止などが相次いでいるというのです。
接種を拒否する理由の多くは宗教上の理由だといい、州判事はこうした人々の接種義務は免除するよう、一時的な命令を行っています。
■チリ
27日、感染が収束に向かい、非常事態宣言を解除すると発表した南米のチリ。
さらなる感染者の根絶に向け、チリ当局がスタートさせたのは、子どもたちを対象としたワクチン接種です。
接種を受けた子ども
「家族と自分を守るためにワクチン接種を受けに来ました」
年齢は6歳から11歳。不安な表情をうかべる子や、ピースサインをしている子もいます。
チリでのワクチン接種率は7割を超えていて、9月27日、中国のシノバック製のワクチンの安全性が確認されたことから、子どもたちへの接種が始まったといいます。(2回接種を受けた人 全国民の73.37% 9月25日時点 英・オックスフォード大)
■中国
横断歩道を慎重にわたり、道路を軽快に走るのは、真っ赤なボディーがひときわ目をひく小型車。実は“自動宅配ロボット”です。
障害物があると自動で避け、目的地につくと自動で停車。人と“非接触”で商品を受けとることができます。
7割を超える国民がワクチン接種を終えた中国では今、“非接触サービス”の需要が高まっていて、そこに目をつけた国内の企業が開発しました。年末までに1000台近くまで拡大する予定だということです。(2回接種を受けた人 全国民の70.78% 9月18日時点 英・オックスフォード大)
■イギリス
ワクチン接種率が6割を超えたイギリスでは今、“ある問題”が起きています。(2回接種を受けた人 全国民の65.59% 9月25日時点 英・オックスフォード大)
クラクションが鳴り響くロンドンの街中にできたクルマの長い列。その先にあったのはガソリンスタンドです。
今、イギリスではEU=ヨーロッパ連合からの離脱や、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、製油所からガソリンを運ぶ外国人労働者の運転手が減ったため、各地で“ガソリン不足”が起きているといいます。
給油しにきた人
「朝の5時から走り回ってガソリンスタンドを探しています」
BBCによりますと、イギリスにあるガソリンスタンドの3分の2が売り切れ状態だといい、政府は製油所に在庫はあると強調したうえで、「本来必要のない人まで買いに走っている」として、冷静な行動を呼びかけています。