台湾問題や南シナ海情勢を巡り シンガポールで米中国防相会談
台湾や南シナ海情勢を巡り米中対立が深まる中、アメリカのオースティン国防長官と中国の董軍国防相が31日、訪問先のシンガポールで会談しました。
米中の国防相による会談はアジアの安全保障に関する会議が開催されているシンガポールで31日に行われました。去年12月に就任した董国防相がアメリカの国防長官と対面で会談するのは初めてです。
ロイター通信によりますと、オースティン長官は中国軍が先週、台湾を取り囲む形で軍事演習を行ったことなどを念頭に、中国軍の挑発的な行動に懸念を示したということです。
一方、中国メディアによりますと、董国防相は「台湾問題は内政問題でアメリカは干渉すべきではない」と話し、議論は平行線をたどりました。会談では、中国とフィリピンが対立する南シナ海の問題などについても話し合われ、軍事的な衝突を防ぐため、対話を維持する考えでは一致したということです。