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中国「独身の日」“高齢者向け”日本企業も

2021年11月11日 20:46

11月11日は、中国で「独身」を意味する1が並ぶことから、「独身の日」と言われ、恒例のネット通販の大型セールが行われています。中国で高齢化が急速に進む中、今年はある異変が起きていました。

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1が4つ並んだ11月11日は、中国の「独身の日」です。元々、独身の人向けに行われていたネット通販の大型セールですが、今では国民的一大イベントになりました。

買い物した人
「3000元(約5万3000円)ぐらい買いました」

買い物した人
「昨夜だけで1300元(約2万3000円)ぐらい使った。本当に夜更かしをして、0時まで待って買いました」

上海市内の道路脇には、あふれんばかりの荷物を積んだトラックが停車していました。セール期間中は配送業者も大忙しです。

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衛生用品大手の「ユニ・チャーム」は、この「独身の日」セールに参戦した日本企業です。

中継販売のスマホ画面より
「自由にはいたり、脱いだりできます。パンツ型のおむつはとても便利です!」

今年、特に力を入れている商品が「大人用紙おむつ」です。中国法人のトップが、自らインターネットの中継販売に出演し、おむつ越しにロウソクを吹き消し、通気性の良さをアピールします。

今年のセールのターゲットは「高齢者」です。中国では今、急速に「少子高齢化」が進み、高齢者市場が急拡大しています。中国の65歳以上の人口は、1億9000万人を超え、中国政府系メディアによると、60歳以上の市場規模は去年の91兆円から、2050年にはおよそ20倍に急成長すると推計しています。

高齢者向けの商品を長年開発してきた日本企業にとって、中国の高齢化は絶好のビジネスチャンスです。

ユニ・チャーム中国 寺川琢己執行役員
「ここ(独身の日セール)で、何か月分の売り上げを一気にあげるので、このまま上がっていってくれることを」

ユニ・チャームの取引額は、開始たった1分あまりで400万元、日本円で7100万円を突破しました。

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中国では、急速に高齢化が進む中、高齢者をネット市場に取り込むため、さまざまな取り組みが行われています。中国の大手「アリババ」の通販サイトは、今年から“高齢者モード”を導入しました。文字や写真が大きく表示され、画面が見やすくなっています。

上海の地元政府が開催したインターネットでの買い物の仕方を学ぶ「高齢者向けネット通販の講習会」には、多くの高齢者が出席し、真剣な表情でスマホを見ていました。受講者は──。

「買ったの?」

「買ったよ。すてきでしょ」

「そうね。これなら1つ買うと、もう1つついてくるよ」

「いいね」

政府も、高齢者による消費を経済成長の原動力にしようと躍起になっています。

受講者
「これは薬、これも薬。これは日本の肩こりの薬。何でもネットで買うので、他ではもう買わない」

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高齢化も逃さずビジネスにつなげる中国の巨大市場。今年のセールには、日本を含め世界中から過去最多の29万ブランドが参入し、ますます広がりを見せています。

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