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韓国・白菜高騰“キムチ”も…日本に影響は

2021年11月29日 21:08
韓国・白菜高騰“キムチ”も…日本に影響は

感染が再び急拡大している韓国では、物価の高騰も問題となっています。韓国の食卓に欠かせない「キムチ」も高値になっているといいます。現地で何が起きているのでしょうか。さらに、日本の影響についても取材しました。

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春先までのキムチを作る「キムジャン」のシーズンを迎えている韓国。

26日、行われていたのは、日本人が参加するキムチ作りのオンライン講座です。。

李香蘭さん
「根っこの部分にヤンニョムをいれます。こうやって1回食べてみます。どうですか?」

参加者
「おいしいで~す!」

韓国文化の魅力を伝える活動を行っている講師の李さんは、キムジャンを巡っては、頭を悩ませていることがあるようです。

李香蘭さん
「今年が特に特に高い」

“特に高い”と嘆くのは、白菜です。講座前、市場を訪れた李さん。

李香蘭さん
「白菜これいくらですか?」

店員
「1つ6000ウォン(日本円で約600円)です」

李香蘭さん
「雨が降って、いろんな病気とか、腐ったりして(数が少なくて)高くなったみたい」

今年は大雨の影響で不作となり、去年と比べておよそ1.5倍ほど、高くなっているといいます。その影響か──。

店員
「(今年は)キムジャンしない人が多い」

例年以上に、キムチ作りをしない人が多いといいます。

自家製のキムチを販売する惣菜店では、白菜の値上がりを受けて、やはり心配する声が上がっていました。

店員
「春の白菜が出る前までは、さらに値上がりするのではないかと思って心配になる」

市販のキムチでも値上がりしている物があるといいます。

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キムチ界のエース、白菜の高騰。日本に影響はあるのでしょうか?

韓国産のキムチを輸入している企業は──。

三輝取締役 中村圭吾さん
「主に市販用スーパーに販売している物。(今のところ)単価・物量も問題なく輸入させていただいております」

農家と直接契約しているため、今のところ、仕入れに影響はないといいます。ただ、今後の不安として──。

三輝取締役 中村圭吾さん
「来年にはおそらく(韓国の)白菜の収穫が少なくなったり、単価が上がる可能性が十分あります」

韓国でこのままの生産状況が続いた場合は、値上げの可能性も十分あるといいます。

では、日本産の白菜はどうなのでしょうか?キムチ用の白菜も栽培している農家を訪ねると──。

白菜を育てる小川雅己さん
「今年の白菜なんですが、かなり出来はいいですね。大豊作ですよ」

台風が少なかったこともあり、例年と比べて育ちが良く、収穫量も増えているといいます。農家としては喜ばしい状況、しかし──。

白菜を育てる小川雅己さん
「俗に言う豊作貧乏」

飲食店などからの需要が戻っていないため、国内の白菜は出荷が一時ストップするほど、余っている状態だといいます。今後しばらくは、国産の白菜が日本のキムチを支える形になるかもしれません。