×

国連や赤十字の救出作戦始まったか…市民ら避難

2022年5月2日 5:40
国連や赤十字の救出作戦始まったか…市民ら避難

ロシア軍が包囲を続けるウクライナ南東部マリウポリの製鉄所などから、市民およそ100人の避難が始まったとウクライナ側が明らかにしました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は1日、マリウポリのアゾフスタリ製鉄所やその周辺の民家などに取り残されている市民のうち、第一陣としておよそ100人が避難を始め、2日朝には北西のザポリージャに到着する予定だと自身のSNSに投稿しました。

国連や赤十字国際委員会による救出作戦が始まったとみられ、ゼレンスキー大統領は「救出チームに感謝する。今後さらに多くの市民を避難させる」としています。

また、ロイター通信によりますと、ロシア国防省は1日、製鉄所から市民80人を避難させ、国連などの代表者に引き渡したと発表したということです。

ザポリージャへの経由地とされる東部ドネツク州の一時避難所には、1日、国連の車両などに護衛され、およそ50人の市民が到着したということです。

国連の報道官も、安全確保のため詳細は明かせないとしつつ、ロシアとウクライナが合意の上で市民の避難が始まったことを確認したとしていて、2か月近く続いてきた製鉄所をめぐる膠着(こうちゃく)状態が打開に向かうのか注目されます。

一方、ロシア軍は南部や東部への攻勢を強めていて、ロイター通信によりますと、南部オデーサで先月30日、空港の滑走路がロシア軍のミサイル攻撃で破壊されたと州知事が発表したということです。

これについてロシア国防省は、欧米が提供した武器が保管されている空港の格納庫を破壊したとしています。