アメリカのバイデン政権は、感染が拡大する新型コロナウイルスのオミクロン株への新たな対策として、自宅で使える簡易検査キット５億個を国民に無料で配布することなどを発表しました。

新たな対策では、自宅で使える簡易検査キット５億個を、来年１月から希望する国民に無料で配布するほか、年明けから、アメリカ軍の医師や医療関係の部署に所属する兵士ら１０００人を、態勢がひっ迫している病院に派遣することなどが盛り込まれています。

マスクや人工呼吸器など、政府が備蓄している物資も必要な州に届けられるよう準備しているということです。

さらに全米各地に無料検査場を増設し、感染が急拡大しているニューヨークには週内に設置するとしています。

アメリカ政府高官は、「オミクロン株は感染力が非常に強く、ワクチン未接種の人が入院する確率は接種した人の８倍で、死亡する確率は１４倍だ」と警告し、未接種の成人がおよそ４０００万人いることから、感染者はさらに増えるとの見通しを示しています。