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ウクライナ情勢踏まえ 中国・全人代「リスク著しく増加」危機感示す

2022年3月5日 17:22
ウクライナ情勢踏まえ 中国・全人代「リスク著しく増加」危機感示す

中国の国会にあたる全人代=全国人民代表大会が始まりました。この中で習近平政権は、ウクライナ情勢の中国経済への影響なども念頭に、「リスクは著しく増加している」と危機感を示しました。

政府の報告で李克強首相は「我々は北京冬季オリンピックを成功させた」と宣言、この1年の成果は「習主席らの力強い指導のたまものだ」と持ち上げ、続投に向けた実績を強調しました。

また、例年掲げる経済成長率の目標ですが、去年は「6%以上」に設定して実際は大きく上回ったにもかかわらず、ことしはより低い「5.5%前後」に設定。手堅く目標をクリアしたい姿勢がにじみました。

ただ、ウクライナ情勢は中国経済の先行きにも暗い影を落としそうです。

李克強首相
「国内外の情勢を総合的に検討、判断すると今年、我が国の発展が直面するリスクや課題は著しく増加している」

このように去年より強い言葉で危機感をあらわにしました。

さらに、習主席と蜜月関係にあるロシア・プーチン大統領が世界中から猛烈な批判にさらされる中、このまま寄り添い続けるのか難しいかじ取りも迫られています。

一方、台湾への軍事圧力を強める中、国防費も去年にくらべ7.1%増となる日本円で26兆円以上を計上。アメリカなどの警戒もさらに強まりそうです。