中国の国会にあたる全人代＝全国人民代表大会が5日に開幕しました。北京から中継です。

ウクライナ問題で世界情勢の不透明さが増す中、習近平政権はことしの目標について「あくまで安定が最優先だ」と強調しました。

習主席は秋の共産党大会での3期目続投が確実視されていて、そのためにも経済や社会の安定を求めています。

李克強首相は演説で、今年の経済成長率の目標を「5.5％前後」と示しました。

去年から引き下げ、手堅い目標設定となったのも、この「安定重視」の姿勢の現れです。

また、社会の安定に向けてはいわゆる“ゼロコロナ”政策を念頭に「引き続き恒常的な感染症対策に取り組む」としています。

一方、新たに浮上した課題がロシアによるウクライナ侵攻です。これまではロシア寄りの立場を取ってきた習近平政権が一連の日程でどのような外交姿勢を示すのかも焦点です。

ウクライナ問題などで対応を誤れば内外からの批判も噴き出しかねません。

長期政権に向けて安全運転で党大会を迎えられるか難しいかじ取りが続きます。