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亡命した北朝鮮の元外交官が見た金正恩氏の“素顔” 娘を「姫」と呼んで溺愛

2024年7月16日 20:20
亡命した北朝鮮の元外交官が見た金正恩氏の“素顔” 娘を「姫」と呼んで溺愛

北朝鮮の元外交官が亡命し、間近に見た金正恩氏の様子や、北朝鮮の内情を赤裸々に語りました。娘を「姫」と呼んで溺愛する様子も…。エリート外交官の目に映った最高指導者の素顔とは。

北朝鮮の“絶対的指導者”金正恩総書記。

16日、朝鮮中央テレビは東部・新浦に建設される養殖場の予定地を視察する様子を報道。設計に不満をもらし、より革新的な発想で造り直すよう指示しました。

北朝鮮にとって“唯一無二の存在”。ある人物の証言から、そんな金総書記の知られざる一面が見えてきました。

「脱北した多くの人たちは、生きるために北朝鮮から逃げ出したと、私は思います」

脱北者のリ・イルギュ氏は、過去に金総書記から表彰を受けたエリート外交官で、去年、韓国に亡命。韓国メディアに“北朝鮮の実態”を打ち明けたのです。

まずは、金総書記について…

脱北者リ・イルギュ氏
「向かい合って座るとただの平凡な人間だ。近くで見ると、血圧がとても高そうだった。酒を飲んだようにいつも顔が真っ赤だ」

母国の“絶対的指導者”に対し、臆することなく「平凡な人間」と表現。健康不安がささやかれるなか、顔色ばかりが印象に残ったといいます。

リ氏は、金総書記の娘とみられるジュエ氏にも言及しました。その姿がメディアに初公開されたのは、2022年の11月でしたが…

金正恩総書記
「姫を見せてあげる」

金総書記はジュエ氏を「姫」と呼び、それ以前から外出先に連れ出しては“お披露目”する溺愛ぶりだといいます。

そのジュエ氏については…

脱北者リ・イルギュ氏
「これから私の子どもが、あの幼い者の前でかがんで生きなければならないという現実にあきれた」

多くの北朝鮮市民が、複雑な思いを抱いていると話しました。

そして政治の話題も…

近年、北朝鮮で目立っているのが女性の要職への登用ですが、そのきっかけとなったというのが、韓国で初めて女性の大統領となった朴槿恵氏の影響といいます。

金正恩総書記
「女性を大々的に使ってこそ、国際社会で正常な国家になれる」

側近にこのように伝え、女性を重用するよう求めたということです。

   ◇

では、ジュエ氏が金総書記の後継者とみているか問われると…

脱北者リ・イルギュ氏
「絶対権威・崇拝を受けるには、神秘性がなければならないが、今のように露出されていると、神秘を感じるだろうか」

北朝鮮の将来に不安を抱く市民も多いと話す、リ氏。韓国を敵視する指導部とは裏腹に、統一を望む市民も増えているということです。