インド洋の島国モルディブのムイズ大統領が7日、インドを訪問しました。去年就任したムイズ大統領は当初、中国寄りの姿勢を鮮明にしてインドと距離を置いてきましたが、経済の低迷を受けて関係修復に動いたかたちです。

AP通信などによりますと、モルディブのムイズ大統領は7日、インドを訪問し、モディ首相と会談しました。両首脳は、貿易やインフラ整備などで関係を強化することで一致したということです。

インド洋の交通の要衝に位置するモルディブをめぐっては、中国とインドがそれぞれ影響力を競り合ってきましたが、去年11月に大統領に就任したムイズ氏は初の公式訪問先に中国を選ぶなど、中国寄りの外交姿勢を打ち出してきました。その一方でモルディブに駐留していたインド軍を撤退を要請するなど、インドとは距離を置いてきました。

しかしその後、モルディブを訪れるインド人観光客が激減、インドとの関係悪化がモルディブの主要産業である観光業に陰を落とすかたちとなりました。

ムイズ大統領としては、今回の首脳会談で関係修復をはかる狙いがあります。