「相応の対応を取る」NATOがフィンランド・スウェーデンに軍やインフラを配備の場合とプーチン大統領
NATO(=北大西洋条約機構)は29日、首脳会議を開き、今後10年の戦略指針である新たな「戦略概念」を決定しました。これまでの方針を大きく転換し、ロシアを「最も重大で直接的な脅威」と位置づけたほか、中国にも初めて言及しています。
12年ぶりに改訂されたNATOの「戦略概念」では、これまで「戦略的パートナー」としていたロシアについて、ウクライナ侵攻をうけ、「最も重大で直接的な脅威だ」と位置づけを大きく変更しました。
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また、中国についても初めて言及し、「中国の野心と強制的な政策は、我々の利益、安全、価値への挑戦だ」と位置づけました。
ロシアと中国の位置づけを大きく変えたことで、NATOは冷戦後、最大の転換期を迎えた形です。
一方、首脳会議では、北欧のフィンランド・スウェーデンの加盟を受け入れ、必要な手続きを進めることでも合意しました。
ロシアのプーチン大統領は「NATOが両国に軍やインフラを配備した場合、ロシアは相応の対応を取る」と強くけん制しています。