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支援物資を載せたトラックが数百台…開放を待つラファ検問所でNGO関係者が人道支援のための停戦呼びかける

2023年10月19日 5:44
支援物資を載せたトラックが数百台…開放を待つラファ検問所でNGO関係者が人道支援のための停戦呼びかける
オンラインインタビューに応じるモーセン・アリさん

パレスチナ自治区のガザ地区の人道危機が深刻化する中、ガザ地区とエジプトの間にあるラファ検問所は、今も開放されていません。支援物資を運ぶため、ラファ検問所近くにいるエジプトのNGOの関係者が取材に応じ、人道支援のための停戦を呼びかけました。

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ガザ地区の人道危機が深刻化する中、イスラエル政府は18日、声明を出し、「食料や水、医薬品に限り、エジプトからガザ地区南部への人道支援を妨害することはない」としました。しかし、現時点で、ガザ地区とエジプトの間にあるラファ検問所は開放されておらず、数百台の支援物資を載せたトラックが開放を待ち構えています。

支援物資を運ぶためラファ検問所近くにいるエジプトのNGOの関係者が、オンラインでの取材に応じ、人道支援のための停戦を呼びかけました。

――現在の状況を教えてください。

私は、エジプトでフードバンクを運営していますが、今はラファ検問所にいます。私たちだけではなく、エジプトの複数のNGOやNPOが連携して支援物資を送ろうとしているのです。この2日間で3000トン以上の食料、水、医薬品をラファ検問所に送りましたが、イスラエルはガザを絨毯爆撃していて、彼らは犯罪者と民間人を区別していません。支援物資を届けるために、私たちは停戦を待っています。イスラエル側は、支援物資が置かれているラファ検問所から1キロも離れていないところに爆弾を落としていますが、これは私たちが援助物資を持って行けば、私たちも殺されるというメッセージを送ろうとしているのだと思っています。そして、この状況が続く限り、エジプト当局は私たちの身を案じて中に入れさせないでしょう。

――現状についてどう感じていますか?

ラファ検問所が開放されるのを待っていますが、ボランティアが200人から300人くらいいて、さらにエジプト中からボランティアが来ています。その数が日に日に増えていくことを願っています。そして、私たちは皆、ガザの病院で亡くなった人々を悼み、ガザへの空爆で亡くなった数千人の人々を悼んでいますし、命を落としたイスラエル人の家族の思いを否定する者は誰もいません。すべての命は平等です。誰かが亡くなったからという理由で、大量虐殺をすることは正当化できないと思います。

――現状の問題解決のために、イスラエル側とハマス側に何を期待しますか?

イスラエル側に期待するのは、空爆をやめること、そしてただ支援物資が通るようにすることです。人々を拘束し、食料と水などの支援を拒否することは戦争犯罪だと思います。援助が行き届くまでの少しの間だけでも戦闘を止めてほしいです。

――この問題に関連して、日本の視聴者に伝えたいことはありますか?

ガザ地区の人々の痛みを心で感じてほしいです。私は、ガザ地区で2人の子どもを持つ家族と知り合いです。その家族は、今、子どもたちをそれぞれ別の建物に住まわせています。なぜなら、もし建物が爆撃されても、母親が子どもたち全員を失うことはないからです。今、ガザ地区にいる人たちは、子どもが2人いたら、(保険をかけるような意味合いで)それぞれの子どもを別の建物に入れるんです。このような彼らが経験していることを、心で感じてほしいと思います。彼らは水も食料も電気も与えられず、遺体を収容する袋さえも使い果たしてしまいました。そのため、遺体袋に入れて埋葬することもできません。亡くなった人を路上に放置せざるを得ないんです。この人道的危機は、イスラエル軍の爆撃と、非常に強力な軍隊によるガザ地区の包囲によって引き起こされています。その強力なイスラエル軍が攻撃されたとしても、それに対する報復措置が、国家全体を消滅させるという手法であってはならないと思います。

■写真:オンラインインタビューに応じるモーセン・アリさん

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