金総書記“両国の関係は史上最高の全盛期” プーチン大統領24年ぶり訪朝
プーチン大統領が24年ぶりに訪朝し、“異例の歓迎”を受けました。首脳会談で金総書記は両国の関係について、「史上最高の全盛期」と蜜月ぶりをアピールしました。
19日、首都・平壌を猛スピードで駆け抜けた車列。沿道には大勢の人が集まりました。彼らが待ちうけていたのは、24年ぶりに北朝鮮を訪問したプーチン大統領です。がっちりと握手した両首脳。妹の与正氏とも笑顔で挨拶を交わしました。
金日成広場で開かれた歓迎式典には、30℃を超える炎天下でも多くの市民や子どもたちが集まり、ロシアの国旗や花束を振って熱烈に出迎えました。
広場の中央にはプーチン大統領の肖像画。外国の首脳が掲げられるのは異例のことです。
2人でオープンリムジンに乗りこみ、ロシアとの蜜月関係をアピールしました。
24年前に訪問した時も市民らの盛大な歓迎を受けたプーチン大統領。今回も、未明にもかかわらず金正恩総書記が出迎えました。最高指導者自らひとりで立って相手を待つ姿は極めてまれです。手を後ろで組むなどそわそわした様子からは、今回の訪問実現に懸けた期待の高さがうかがえました。
笑顔で握手し、抱擁を交わした2人。平壌の沿道には、ロシアの国旗とともにプーチン大統領の肖像が並び、午前3時頃にもかかわらず、周囲のビルは煌々(こうこう)と明かりがつけられ、歓迎ムードを演出しました。
宿泊先の迎賓館も金総書記が自ら案内しました。
ロシア プーチン大統領
「きれいなところですね」
北朝鮮 金総書記
「重要な会談や行事はここで開かれます」
ロシア プーチン大統領
「素晴らしい」
一夜明けた北朝鮮の国営放送でも、プーチン大統領の到着を大々的に報道。
「敬愛する金正恩同志がウラジーミル・プーチン同志を温かく迎えました」
その後も、ロシアの楽団によるコンサートやマトリョーシカを紹介する番組など、国を挙げて歓迎しています。
こうした中で行われた露朝首脳会談。
ロシア プーチン大統領
「我々はウクライナ問題を含め、(北朝鮮の)ロシアの政策への揺るぎない支援を高く評価しています」
北朝鮮 金総書記
「今日ご覧になった熱烈な歓迎の熱波は、おそらく朝露関係の現状をそのまま反映しているのではないでしょうか。ロシアのすべての政策を変わらず無条件に支持することを改めてこの場を借りて確言します」
さらに、金総書記は今の露朝関係を「史上最高の全盛期」だと表現しました。
その後、「重要でデリケートな問題も話し合う」として1対1の会談にも臨んだ2人。欧米への対抗軸として連携を強める構えです。