ウクライナ避難民“400万人”超え 「ボルシチだ」避難先の日本で久しぶりに娘の料理
UNHCR(=国連難民高等弁務官事務所)によると、ロシア軍の侵攻でウクライナから避難した人は29日時点で400万人を超えました。戦争のない場所を求め、1週間以上かけて日本に避難してきた夫婦に、話を聞きました。
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UNHCRによると、29日時点で、ウクライナからの避難民は400万人を超えました。
30日、ポーランド・クラクフには、およそ半日かけてポーランドに避難したという家族がいました。
ウクライナから避難した女性
「長男がスペインにいるので、彼のところに行きます」
――(子供に)スペインに行きたいですか?
ウクライナから避難した子供
「はい」
――どうして?
ウクライナから避難した子供
「戦争がないからです」
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戦争のない場所を求め、日本に避難した人もいます。在日ウクライナ人、マリーナさんの父親・セルゲイさん(63)と母親・イリナさん(62)です。ウクライナから1週間以上かけて避難し、29日、ようやく日本に到着しました。
日本に避難 父セルゲイさん
「とても長い道のりだったので疲れました」
日本に避難 母イリナさん
「ご飯を食べて、お風呂に入りました」
夕食では、娘のマリーナさんがウクライナ料理を振る舞いました。セルゲイさんは「ボルシチだ」とつぶやいて、すぐに口に運びました。
そして、孫のジャスミンちゃん(3)と過ごす時間にセルゲイさんたちは、「新鮮な気分です。ネガティブなことを忘れて、幸せな気持ちで心が満たされて感激しました」と話しました。
――おじいちゃんやおばあちゃんにあえて、うれしい?
孫 ジャスミンちゃん
「もちろんです。かくれんぼやかけっこで遊んでます」
久しぶりの家族団らんを満喫する一方で、気がかりなのは、今もウクライナに残っているもう1人の娘・ターニャさんのことです。セルゲイさんは「(もう1人の娘は)夫とウクライナに残りました。心配ですが、娘の判断なので…」と顔を曇らせました。側で母・イリナさんが涙ぐみました。
セルゲイさんは最後に、「(戦争が)一刻も早く終わればいい。軍人だけでなく、子どもや女性、高齢者など一般市民が命を落としています。早く終わってほしいです」と話しました。
(3月30日放送『news zero』より)