イスラエルのネタニヤフ首相は15日、パレスチナ自治区ガザ地区の南部ラファでの地上作戦を承認しました。イスラム組織ハマスが提案した、戦闘休止への交渉案については、「非現実的な要求」としながらも協議を続ける方針を明らかにしました。

イスラエルメディアによりますと、ネタニヤフ首相は15日、ガザ地区最南部のラファへの地上侵攻に向けた作戦計画を承認したということです。

イスラエルは、ラファはハマスの最後の主要な拠点だとしていて、ラファへの地上侵攻は軍事作戦の目的達成のために必要だとしています。

また、ネタニヤフ首相は、ハマスが仲介国に対して提案したイスラエル軍のガザ地区からの撤退などを盛り込んだ休戦案について、「非現実的な要求だ」と改めて拒否しながらも、カタールに代表団を派遣して協議を続けると述べました。

こうした中、ガザ地区では食料不足が深刻化しています。EU＝ヨーロッパ連合の議会はイスラエルに対し、ガザ地区に支援物資が搬入されるよう、すべての検問所を開く必要がある、とする決議案を採択するなど、国際社会からは状況の改善を求める声が強まっています。