トランプ前大統領 無罪を主張 「これは政敵に対する迫害」
2020年の大統領選挙の結果を不正に覆そうとしたとして起訴されたトランプ前大統領が3日、首都ワシントンの裁判所に出廷し、無罪を主張しました。
罪状認否が行われた裁判所の前です。トランプ氏は来年の大統領選で野党・共和党の有力候補である自らへの「政治的迫害」だとバイデン政権を批判しました。
トランプ前大統領
「今日はアメリカにとってとても悲しい日だ。これは政敵に対する迫害だ」
トランプ氏は前回の大統領選挙での敗北を覆そうと、議会の認定手続きを妨害した罪などに問われています。罪状認否で無罪を主張したトランプ氏ですが、法廷では終始、暗い表情でほとんどの質問に対し一言か二言で、簡潔に答えるのみでした。
これまで起訴されるたびに「選挙妨害」だと支持者をあおり、支持固めにつなげてきたトランプ氏。しかし、今回の起訴直後に行われた世論調査ではトランプ氏が重罪の有罪判決を受けた場合、投票しないと答えた共和党支持者が45%にのぼりました。
過去2回とは違って今回の起訴は、民主主義の根幹を揺るがす事件だけに今後、党内の支持率に変化がおきる可能性があります。
アメリカメディアは「国家の未来よりトランプ氏の法廷闘争に焦点があたる大統領選になる」と指摘していて選挙戦と並行して行われる裁判が情勢に影響を与える異例の大統領選になりそうです。