ウクライナ側「戦争の第二段階が始まった」
ウクライナのゼレンスキー大統領は18日、ロシア軍が東部・ドンバス地方への新たな攻撃を開始したと明らかにしました。ウクライナ大統領府の長官も「戦争の第二段階が始まった」としていて、東部の支配地域拡大を目指すロシアにより、戦況は新たな局面を迎えています。
ゼレンスキー大統領「ロシア軍は(東部)ドンバスの戦いを開始した。彼らが長期間、準備してきた戦いだ」
また、大統領府の長官は「戦争の第二段階」が始まったとしています。
アメリカの政策研究機関「戦争研究所」もロシア軍が18日、東部・ドネツク州とルハンシク州全域の攻略を目指すとみられる新たな大規模攻撃作戦を開始したとの分析を明らかにしました。
アメリカ国防総省の高官は、ロシア軍が新たに11個分の大隊をウクライナ東部や南部に投入したとしています。1万人規模に相当するとみられます。
ウクライナ国防省の報道官もロシア軍は東部での部隊の編成を完了していて、軍用機の飛行回数が1.5倍に増え、攻勢を強めていると強調しました。
これに対し、アメリカ国防総省のカービー報道官は18日、ウクライナ側がドンバス地方での戦闘を想定して供与を求めた、射程の長い「りゅう弾砲」という大砲の運用訓練を、近くウクライナ国外で行うことを明らかにしました。
一方、南東部のマリウポリでは、ロシア軍による包囲が続いています。ウクライナ国防省の報道官は「状況は極めて困難だが、ロシア軍による完全制圧には至っていない」としています。
マリウポリ市議会は、ロシア軍が包囲するアゾフスタリ製鉄所の地下シェルターに1000人以上の女性や子ども、高齢者らが避難しているとしています。