ロシア軍 東部制圧目指し都市部への攻撃強める…市民に犠牲者も
ロシア軍は、ウクライナ東部の制圧を目指して15日も、砲撃などによって都市部への攻勢を強め、市民に犠牲者も出ています。また南東部マリウポリでは街の陥落を目指すロシア軍とウクライナ側との間で激しい戦闘が続いています。
ウクライナ北東部にあるウクライナ第二の都市ハルキウでは15日、住宅地への砲撃があり、AP通信によると少なくとも10人が死亡、35人がケガをしました。死者の中には7か月の幼児や15歳の少年も含まれているということです。映像では地面に砲弾が着弾したあとや兵器の破片などが確認できます。
また、ロシア軍が包囲する南東部の都市マリウポリについて、ウクライナ国防省は15日、ロシア軍が侵攻開始以来、初めて、長距離爆撃機を使って攻撃したと発表しました。爆撃により、民間人の犠牲がいっそう増える心配があります。
さらに、街の産業の中心である製鉄所の制圧をめぐって戦闘が続いているとみられますが、ウクライナ国防省は「ロシア軍は街を完全には掌握できていない」と述べるなど、ウクライナ側の激しい抵抗が続いています。
ウクライナのゼレンスキー大統領は15日「東部や南部の状況はとても厳しい」としながらも「より多くの兵器が迅速に供給されれば我々は攻勢を強めることができる」と述べています。
一方でゼレンスキー大統領はキーウで15日に行われた、会議の動画を公開しました。
ゼレンスキー大統領「みなさんと久しぶりに通常の場所で会うことができてうれしい」
会議には首相や閣僚らが出席していて政府が機能していることをアピールする狙いもあるとみられます。