ロシア軍、東部への攻勢強める 激しい攻防に
ロシア軍は完全制圧を目指すウクライナ東部への攻勢を強め、ウクライナ軍との間で激しい攻防となっています。
ロシア国防省は29日、ウクライナ東部ドネツク州やルハンシク州へのミサイル攻撃で、武器庫などを破壊したと発表しました。
ロシア軍は、ルハンシク州全域の掌握に向け、ウクライナ軍が拠点とするセベロドネツクへの攻勢を強めていて、ルハンシク州知事は29日、多くの家屋が破壊され死傷者が出ていて、「状況は著しく悪化している」と説明しました。
一方、ゼレンスキー大統領はハルキウ州を訪れ、被害を受けた街を視察したほか、兵士らを激励しました。
ロイター通信によりますと、大統領が首都キーウの外を公式に訪問するのは侵攻開始後初めてです。
こうした中、イギリス駐在のロシア大使が29日、BBCの取材に対し、ウクライナでロシアが戦術核兵器を使うことはないと思うと述べました。
駐英ロシア大使・アンドレイ・ケリン氏「戦術核兵器の使用については非常に厳しい規定があり、国家の存亡の危機の場合に使われるものだ。今回の作戦には関係がない」
また、大使は、キーウ近郊のブチャでロシア軍が多くの市民を虐殺したことについて、「ねつ造だ」と反論しました。