金総書記“娘とペアルック”で空軍視察 「朝鮮の新星女将軍」…娘ジュエ氏の呼称格上げか 北朝鮮
北朝鮮のメディアは、金正恩総書記がジュエ氏とみられる娘とともに、空軍司令部を視察したと伝えました。ジュエ氏には、新たに「朝鮮の新星女将軍」の呼称が与えられ、次の最高指導者にする動きが強まっている、との見方がでています。
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北朝鮮は、11月21日に打ち上げた“偵察衛星”について、12月1日から正式に運用を開始するとしています。こうしたなか、北朝鮮の国営メディアは、金正恩総書記が11月30日に空軍司令部を視察したとする写真を公開しました。
写真には、壁一面に地図が映し出された部屋で、金総書記が満面の笑みを浮かべる様子や、朝鮮半島とみられる地図の上に立ち、軍高官から説明を受ける姿が写っていました。金総書記は、空軍の指揮システムなどの現代化が、高い水準で実現したことを評価したうえで、「戦争遂行能力の向上」に必要な方針を示したということです。
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その後、飛行部隊を視察した金総書記の横には、ジュエ氏とみられる娘の姿がありました。金総書記の腕に、ジュエ氏が手をかけて歩く姿もみられました。
2022年に初めて写真が公開されたときも、金総書記と手をつなぎ、仲むつまじく視察する様子が伝えられていたジュエ氏。そのときは、ポニーテールに白いコートと、かわいらしい服装でしたが、それから1年。今回は、茶色いファーがついた革のコートにサングラスと、大人っぽいいでたちで登場しました。金総書記と“ペアルック”で、飛行する戦闘機を見上げていました。
韓国メディアによると、革のコートは「金総書記特有のファッション」として知られていて、幹部もなかなか着ることを許されない、北朝鮮の“最高指導者”を象徴するアイテムだといいます。その革のコートにサングラスをかけて、軍幹部の前に立ったジュエ氏について、韓国メディアは北朝鮮の“最高指導者”をイメージした演出だと報じています。
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金総書記の後継者説がささやかれるなか、一部では、“ジュエ氏の呼称が格上げされた”という報道もあります。
これまで「愛するご子息」や「尊貴なご子息」として紹介されてきましたが、新たに「朝鮮の新星女将軍」の呼称が使われた、というのです。
金総書記も以前、“新星将軍”との呼称が使われていたことから、ジュエ氏を神格化し、次の最高指導者にする動きが強まっている、との見方があるとしています。