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露軍の“最後通告”から半日超 総攻撃への懸念高まる

2022年3月22日 5:40

ウクライナ南東部のマリウポリでは、町を包囲し降伏を求めるロシア軍の“最後通告”から半日以上が経過しました。民間人の犠牲者が増える中、総攻撃への懸念も高まっています。

ロシア軍に制圧されたウクライナ南部のヘルソンで21日に撮影された映像からは、広場に白い煙があがり、人々が一斉に逃げ出す様子が確認できます。

ロイター通信によりますと、占拠に抗議する市民に対し、ロシア軍が閃光(せんこう)弾などを使ったということです。

ウクライナのクレバ外相は、「平和的に抗議していた非武装の人に発砲し、けが人が出た」と非難しています。

一方、ロシア軍の包囲が続く南東部のマリウポリでは、ロシア側が21日の早朝までに降伏するよう通告していましたが、ウクライナ側はこれを拒否しました。

地元メディアは、軍関係者の話として、民間人の死者が3000人を超えたと伝えています。

遺体は、名前が確認されないまま集団墓地に埋葬され、正確な人数は分からないとしています。

ロシア軍が今後、総攻撃に踏み切る可能性もあり、被害の拡大が懸念されます。

こうした中、ロシアの裁判所は21日、アメリカのIT大手メタを『過激派組織』に認定しました。これにより、ロシアでの商業活動が禁止されます。

メタが運営するフェイスブックやインスタグラムは、情報統制を強めるロシア当局によって遮断されていますが、一部の市民はVPNなど特殊な接続方法を使い、利用を続けています。