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マリウポリ市長「ロシア軍の規模が我が軍を上回る」 露軍が包囲網狭め攻勢を強める

2022年3月20日 12:31

ウクライナへの攻撃を続けるロシア軍は、南東部などで攻勢を強めています。ロシア側が今後、攻撃をエスカレートさせる恐れもあり、さらに民間人の犠牲が増えることが懸念されます。

ロシア軍はウクライナ南東部のマリウポリで包囲網を狭めながら攻撃を続けていて、マリウポリの市長はイギリスのBBCに対し、「ロシア軍の規模が我が軍を上回っている」と述べています。16日には市民が避難する劇場が攻撃を受けましたが、「ロシア軍の攻撃が小康状態の間しか、がれきの撤去や救助活動ができない」と話しています。

ロシア軍が攻勢を強める中、民間人の犠牲がさらに増えることが懸念されます。

ウクライナ ゼレンスキー大統領「マリウポリの包囲は、戦争犯罪として、その責任とともに歴史に刻まれるだろう」

ウクライナのゼレンスキー大統領は新たな動画を公開し、ロシア軍の攻撃を非難し、協議による解決を改めて呼びかけました。

一方、ロシアのプーチン大統領は19日、ルクセンブルクの首相と電話会談しました。ロシア大統領府によりますと、プーチン大統領は「ウクライナでアメリカが生物学的な軍事活動を行っていて受け入れられない」と述べ、ウクライナ側が生物兵器を使用する疑いがあると主張しました。

アメリカは、ロシア軍がウクライナ軍の攻撃に見せかけ、生物兵器を使用する恐れがあると警戒を強めています。

また、停戦協議をめぐり、ロシアのラブロフ外相は19日、アメリカが協議を妨害していると主張しました。

ロシア ラブロフ外相「ロシアの最低限の要求でさえ認めさせないように、アメリカがウクライナの代表団を押さえ込んでいる」

ラブロフ外相は「ロシアは中国との協力を強化していくだけだ」と述べ、経済制裁などで圧力を強める欧米諸国をけん制しました。