ハリコフの大学に砲撃、建物崩壊 マリウポリ激しい市街戦継続か…ウクライナで民間人847人死亡~国連人権高等弁務官事務所
ウクライナ南東部などで激しい戦闘が続く中、ロシア軍は、「極超音速ミサイル」で西部のウクライナ軍の施設を攻撃したと明らかにしました。極超音速ミサイルが使われるのは初めてのことです。
北東部のハリコフでは18日、大学が砲撃をうけ建物が崩壊しました。がれきの中から男性1人が救出されましたが、1人が死亡、複数のけが人がでています。
また、南東部のマリウポリでは激しい市街戦が続いているとみられます。市民らおよそ35万人がいるとされる中、民間人の犠牲者がさらに増えることが懸念されています。
国連人権高等弁務官事務所によりますと、ウクライナ国内では18日までに民間人847人が死亡したということです。犠牲者の多くは、空爆や砲撃などによるものだとしています。
こうした中、ロシア国防省は、ウクライナ西部の軍事関連施設に対し、戦闘機に搭載した極超音速ミサイル「キンジャール」で攻撃を行ったと発表しました。極超音速ミサイルは迎撃が難しいとされ、ウクライナへの侵攻後、使用が明らかになったのは初めてです。
ロシアのラブロフ外相は19日、ウクライナとの停戦協議について、アメリカが妨害していると主張しました。
ラブロフ外相「ウクライナとの交渉において、ロシアの最低限の要求さえ認めさせないよう、アメリカがウクライナの代表団をおさえ込んでいる」
ラブロフ外相はまた「ロシアは中国との協力を強化していくだけだ」と述べ、経済制裁などで圧力を強める欧米諸国をけん制しました。