アメリカ西部ワイオミング州で16日、11月の中間選挙に向けた共和党の予備選挙が行われ、トランプ前大統領を批判してきたチェイニー下院議員が敗れました。トランプ氏の影響力は一層強まる見通しです。

共和党内の候補者を決めるワイオミング州の予備選挙は、「反トランプ」の象徴的存在となってきた現職のチェイニー下院議員と、トランプ氏が推薦する「刺客候補」のヘイグマン氏との事実上の一騎打ちとなりました。

アメリカメディアは、チェイニー氏の大差での敗北の見通しを伝え、本人もカメラの前で、敗北を認めた上で、トランプ氏を改めて批判しました。

敗北を認めるチェイニー下院議員「トランプが二度とホワイトハウスに近づかないよう、必要なことは何でもすると言ってきた。私はこの国を愛している。我々は今夜ここを去るが共に立ち上がることを決意してほしい」

一方、トランプ氏は、自身のSNSに「アメリカにとって素晴らしい結果だ」と投稿しました。

またチェイニー氏に対して、「他人に対する悪意に満ちた独善的な言葉や行動を恥じるべきだ」などと非難しました。

今回、チェイニー氏が敗れたことで、トランプ氏は、出馬に意欲を見せる2024年の大統領選に向け、共和党内での影響力を一層強める見通しです。