イタリア南部の島で移民が急増 EU委員長、対策強化を発表 アフリカ諸国への資金援助を加速
イタリア南部のランペドゥーザ島で、アフリカからの移民が急増していることをめぐり、EU(=ヨーロッパ連合)のフォンデアライエン委員長が17日、島を訪問し、移民対策の強化を発表しました。
イタリアでは今年に入り、去年と比べて2倍にあたる、およそ12万6000人の移民が到着しているほか、南部のランペドゥーザ島では先週、島の人口よりも多い、およそ7000人の移民が押し寄せ、大きな問題となっています。
こうした中、AP通信によりますと、EU(=ヨーロッパ連合)のフォンデアライエン委員長が17日、イタリアのメローニ首相とともにランペドゥーザ島を視察し、10項目からなる移民対策の計画を発表しました。
計画では、違法に入国する移民の取り締まりを強化する一方、チュニジアなどアフリカ諸国への資金援助を加速させることで、急増する移民を抑制するとしています。
イタリア政府は今年4月、急増する移民について、非常事態を宣言し、違法に入国する移民を強制送還する方針ですが、国連は「イタリアなど最前線の国だけが移民を受け入れるのではなく、周辺国が歩み寄って解決する必要がある」として、各国に移民受け入れへの協力を呼びかけています。