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G7サミット、首脳宣言採択し閉幕 中国にも“深刻な懸念” ≪記者リポート≫

2022年6月29日 5:46

ドイツで開かれていたG7サミット(=主要7か国首脳会議)は28日、ウクライナへの長期的な支援やロシアに対する圧力強化を盛り込んだ首脳宣言を採択して閉幕しました。現地から宮前記者の報告です。

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一連の会議の成果文書となる首脳宣言では、ウクライナへの長期的な支援と共に、ロシアに対し、「厳しい経済的損失を与え続ける」と明記されました。その上で、ロシア産の石油の価格に上限を設ける仕組みを検討することで一致しました。ロシアの収入を減らす狙いがあります。

G7議長国ドイツ・ショルツ首相「今後もプーチン大統領とその体制に、この戦争がもたらす高い経済的・政治的代償を払わせ続ける」

また、ウクライナで穀物の輸出が滞っている問題については、「ロシアによる戦争の結果」と強く非難した上で、アフリカ諸国などで懸念が高まる世界的な食糧危機に対応するため、およそ45億ドルを追加で拠出するとしています。

さらに、中国についても触れ、力による一方的な現状変更の試みに深刻な懸念を示した上で、「ロシアがウクライナから直ちに軍隊を撤退するよう圧力をかけることを求める」と明記されました。

各国の足並みの乱れや“支援疲れ”が指摘される中、G7として一定の結束を示した形ですが、ロシアとの“我慢比べ”は今後も続くとみられ、早期の停戦につなげられるか、実行力が求められています。