ことし3月、中国・北京で、アステラス製薬に勤務する日本人男性が中国当局に拘束された問題で、現地の日本大使館関係者が今週、男性と初めて対面で面会したことが分かりました。

アステラス製薬の中国法人に勤める日本人男性は、ことし3月、北京から帰国する直前に反スパイ法に違反した疑いがあるとして、北京市内で中国当局に拘束されていました。

日本政府関係者によりますと、現地の日本大使館関係者が男性とこれまでに3回、モニター越しでの面会を行ってきましたが、19日に対面での面会が初めて実現したということです。面会には医務官も同席したとのことで、男性の健康状態に問題はないということです。

反スパイ法をめぐっては、王文濤商務相が17日、日本企業関係者との会談で、今月1日に施行された「改正反スパイ法」について日本側に「誤解がある」と述べていて、中国政府による説明会を開催する意向を示していました。

説明会は、21日午後に行われる予定で、中国の日系企業などが集まる「中国日本商会」の関係者のほか、韓国・アメリカ・EU（＝ヨーロッパ連合）の企業関係者も参加する予定です。